Thunderbirdのアドオン「Simple Template」を作りました。
Thunderbirdで新規メールや返信を書く際にメールの先頭に
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To : ○○様
お世話になっております。
森林ソフト 木本です。
以上、よろしくお願いいたします。
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という感じの定型文を挿入してくれる「SmartTemplate」(https://addons.thunderbird.net/ja/thunderbird/addon/smarttemplate/)というアドオンを使っていたのですが、
Thunderbirdのアドオン絡みのバージョンアップの関係で使えなくなってしまったんですよね。
その後別の人が作成した「SmartTemplate4」(https://addons.thunderbird.net/ja/thunderbird/addon/smarttemplate4/)というアドオンを使っていたのですが、
年間ライセンスを購入しないと使えなくなってしまったので定型文手打ち生活に逆戻りをしておりました。
しばらく待ってみても良さそうな代替手段が見つからなかったので、いっそ作ればいいじゃない!という事でアドオンを作ってみました。
■Simple Template
https://addons.thunderbird.net/ja/thunderbird/addon/simple-template/
■Simple Templateのソース
https://github.com/forest-soft/thunderbird_addon_simple_template
このアドオンで出来ること
まずはアドオンの設定画面でテンプレートを設定します。
そして新規メールを作成するとこのようにテンプレートが挿入された状態になります。
返信時も同様にテンプレートが挿入された状態になります。
テンプレートの設定は「共通」と「アカウントごと」の2種類が設定できます。
「アカウントごと」にテンプレートが設定されていればメール作成画面の差出人ごとに個別のテンプレートを挿入できます。
「共通」は「アカウントごと」の設定がされていない場合に使われるテンプレートを設定できます。
メールの作成画面で差出人を切り替えれば切り替えたタイミングでテンプレートが差し替わります。
ただしテンプレート部分を編集したうえで差出人を切り替えると
■切り替え前
■切り替え後
という感じで切り替え前のアカウントのテンプレート部分の上に、切り替え後のアカウントのテンプレートが挿入されます。
この挙動はちょっと悩ましいところなのですが、
切り替え後のアカウントのテンプレートが挿入されないとそのアカウント用の文章を打たないといけませんし、
かといって編集した部分を無視して切り替え前のテンプレート部分を丸っと消してしまうとせっかく打った文章が消えてしまうので、
それならば切り替え後のアカウントのテンプレートが挿入されたうえで、要らない部分を手動で削るのが一番無難かと思ったのでこういう挙動にしてあります。
テンプレートはHTML形式で作ることもできます。
設定画面の下にある「HTMLタグを有効にする」にチェックを入れ、テンプレートにHTMLタグを書いてください。
するとこのようにHTMLタグが有効になった状態でテンプレートが挿入されます。
ちなみに
・下書きデータを編集した場合
・「リダイレクト」の場合
・「新しいメッセージとして編集」の場合
・テンプレートファイルから作成した場合
はテンプレートの挿入を行わないようにしています。
そんな感じのアドオンです。
あとがき
このアドオンを作ってる最中に見つけた挙動ですが、どうもThunderbird本体の本文編集の挙動がちょっとアレな感じですね。
例えば署名を設定した状態で差出人を切り替えると、署名の手前にある改行が1個ずつ消えて行ったりします。
※アドオンを全て無効にした状態です。
別のケースでは本文末尾に改行が1個ずつ増えて行ったりすることもありました。
こういう風に改行が消えていってしまうと差出人切り替え時のテンプレート差し替え処理がうまく行かなかったりするので、一応対策を入れてあります。
もしもThunderbird本体でこの挙動が修正されたら対策処理を取っ払おうと思います。
Firefoxのアドオン開発の経験があったからこそではありますが、案外簡単にできました。
まぁ元々使っていたSmartTemplateと比べると機能はかなーり劣りますが、個人的に使ってたのはテンプレートの挿入機能だけだったのでこれで満足できました。
アドオンの作り方はこの後記事を書いていこうと思います。
以上です。